売上と年齢に左右される業界の成長性と安定性

業界を選択する上で重要なのが、その業界の成長性と安定性です。
そしてこの2つを判断する上で有効なのが、「その業界に属する企業の売上の総和=業界全体の売上」と「その業界が形成されてからの年数=業界の年齢」です。
一般に、業界全体の売上が高いほど安定性が高くなり、業界の年齢が低いほど成長性が高くなります。
たとえば、売上も年齢も高い鉄鋼業界は安定性が高い一方で成長性が低く、比較的売上も年齢も低いIT(ソフトウェア・サービス)業界は安定性が低い一方で成長性が高いわけです。
また業界全体の売上と業界に属する大手企業の売上を比較することで、その業界の構造を判断できます。
一般に、数社の大企業の売上が業界全体の売上の多くを占める寡占構造の業界は、産業が成熟し、成長性が低くなっています。
なお、電気自動車などの新しい技術が登場すると、ベンチャー企業が急成長する一方で大手企業が衰退するなど、業界の構造が大きく変わります。
そのときには、業界の成長性や安定性も一気に変化することになります。